バレエ音楽は数多くありますが、その中でも傑作とされる、チャイコフスキーが作曲した「白鳥の湖」「眠りの森の美女」「くるみ割り人形」の3作品について紹介します。
チャイコフスキーの名曲が奏でる古典バレエの最高傑作
チャイコフスキー3大バレエの最初の作品。
物語はドイツの白鳥伝説に基づいており、白鳥の姿に変えられた王女オデットと王子の真実の愛をテーマに展開される。
オデットや白鳥たちの一糸乱れぬ群舞は幻想的な美しさで、バレエ美術の最高峰といわれる。
台本:ウラジーミル・ベギチェフ、ワシリー・ゲリツェル
音楽:ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー
振付:ユリウス・ウェンツェル・ライジンガー
初演:1877年3月4日モスクワ、ボリショイ劇場
構成:全4幕
ロシアバレエ黄金期の結晶 絢爛豪華な大作
チャイコフスキーの3大バレエの中で最も絢爛豪華な大作。ペローの童話を基にした、呪いにかけられ100年の眠りについたオーロラ姫が王子の接吻によって目覚める物語。“太陽王”ルイ14世時代のフランス宮廷がモデルとなっており、きらびやかな舞台が美しい。
原作:シャルル・ペロー
台本:イヴァン・フセヴォロジスキー、マリウス・プティパ
音楽:ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー
振付:マリウス・プティパ
初演:1890年1月15日ペテルブルク、マリインスキー劇場
構成:プロローグ付き全3幕
クリスマスに少女が夢見た幻想 怪奇とロマンの世界
チャイコフスキーの最後のバレエ音楽。その名旋律は、組曲としても有名。
クリスマスの夜、少女クララ(ロシアではマーシャ)は素敵な夢を見る。
名付け親のドロッセルマイヤーから贈られたくるみ割り人形が、王子に変身し、一緒にお菓子の国を旅する。
原作:E・T・A・ホフマン「くるみ割り人形とねずみの王様」に基づき
アレクサンドル・デュマが翻案した「くるみ割り人形の物語」
台本:マリウス・プティパ
音楽:ピョートル・イリイチ・チャイコフスキー
振付:レフ・イワーノフ
初演:1892年12月18日ペテルブルク、マリインスキー劇場
構成:全2幕